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Untitled
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Year: 2006
Medium: oil on paper
Dimensions: 43 x 34 cm (17 x 13 3/8 in.)
Acquired from SBI Art Auction, 2022
2008年の横浜トリエンナーレにおいて大きな転機を迎えた作家は、それ以後は力強く直線的に振り抜くようなストロークを取り入れ始めて今に至るが、本作に見られるように、それ以前の作品は具象性を伴いながらも曲線を用いて造形を崩していく表現が多く見られた。基本的に、作家自身の家族像を描いている。描かれている人物たちは小西にとっても最も身近な存在であるにもかかわらず、表情は剥ぎ取られたようにシンプルに描かれている。無表情と言っても差し支えないだろう。家族のスナップ写真をもとに描いているというからには、日常的な一シーンに違いないのだろうが、背景の異様に湾曲したストロークが周囲の空間もろともに歪めて非日常的なものへと変えてしまっている。