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Year: 2024
Medium: bronze
Dimensions: 30 x 25 x 21 cm (11 7/8 x 9 7/8 x 8 1/4 in.) *excluding pedestal
Edition: No. 2 of 5 + 1 A.P.
Acquired from Takuro Someya Contemporary Art, 2024
この形容し難い造形を前に、コンセプトやコンテキストによって何かを解明しようとはならないだろう。今ここにあるのはブロンズの塊であり、それが原型となる粘土の塑像から型取りされ鋳造されるに至った、その現実以上に何か特別な解釈が必要だとは思われない。おそらくこれは直感されるべき何かなのである。岡﨑の彫刻が極めて抽象的であることは疑いのない事実ではあるが、では、その岡﨑がこの彫刻によって抽象せんとした本質とは何かという問いを誘う。量がまずある。粘土の湿気を含んだ重さをブロンズに写し取ることによって保存している。また、造形に意味を読み取ることができない以上、その形状そのものと真向かいになるほかない。大きな裂け目、粘土の表面を不規則に乱す何かの痕跡、強引にちぎられたような断面、それらは全てかつてそれが粘土であったものの痕跡として形が固定されている。この量と形、それはいわゆる彫刻を構成するものだ。つまり、岡﨑は本作において彫刻という概念それ自体を抽象するための彫刻の実現を目指したのではないか。つまりそれは、彫刻における抽象表現の母型を探ること、あるいは物質的表現のアーキタイプへ到ること、である。