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Untitled
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Year: 2009
Medium: oil, acrylic, color pencil, pencil, epoxy, collage on canvas
Dimensions: 65.2 x 50 cm
Acquired from Tomio Koyama Gallery, 2022
有機的な幾何学形と、植物の形とが独特のリズムで組み合わされ、色彩のシンフォニーを奏でているかのような、山本の絵画。絵の具で塗った平滑な面と、絵の具を盛り上げて作った凹凸、そしてコラージュにより、画面は変化に富み、物質としての存在を主張している。その立体感は、彫刻家出身である山本の、素材に対する身体的な感覚が反映されたものだろう。その物質感と奥行きから、観る人それぞれの感覚が呼び起こされる。「何かの再現ではない、存在へのアプローチへの一つの手段」と作家が語る、イメージとイメージのつながりや交錯、横断による豊かな表現が印象に残る作品である。