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Year: 2017 - 2019
Medium: oil on canvas
Dimensions: 97.7 x 162.2 cm (38 1/2 x 63 7/8 in.)
Acquired from ANOMALY, 2022
本作は制作年が2年にわたる。高橋の作品は時折このように時間を経て加筆されているものが見られる。本作は高橋の初期シリーズとして特に知られる「夜の絵画」に続く時期の作品となり、かつての極端な絵具の塊による表現からすれば幾分かフラットな塗りに留まっている。とはいえ、世間的な絵画の基準からすれば極めてインパストに傾いた画面であることは疑いようもない。無数の点描、円、線が隈なく画面を覆っているが、偶然性に依存したというよりはどことなく規則性を感じさせ、配置や配色の満遍ない構成に作為性が見える。本作は太田市美術館・図書館で「2020年のさざえ堂——現代の螺旋と100枚の絵」(2020年)、東京都美術館で「眼差しに熱がこぼれる」(2022年)に出品された。