Year: 2019
Medium: acrylic on canvas
Dimensions: 116.7 x 91 cm (46 x 35 7/8 in.)
Acquired from Christies, 2022
平子にとって代表的とも言える「Lost in Thought」シリーズの一点。湖が黒々とした口を広げている。湖畔には暖かな生活を予感させる煙突のある小屋があり、ウサギや小鳥などが落ち着いた様子でそれぞれの時間を過ごしている。湖面に浮かべたボートで釣りを楽しむ「彼」、小屋の対岸に広げたハンモックに揺られている「彼」の姿も見える。「彼」らはこの森の中で自然と程よい距離感で共生しているのだろう。平子の絵には、自然と人間の生活の間にある微妙なバランス関係性が描かれる。一見穏やかに見える森の生活も、時には厳しい自然が「彼」らを脅かすこともあるだろう。湖の中ほどで巨大な魚が羽を休めている小鳥たちを狙って大きな口を開けているように。