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Sin título(cosmos)
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Year: 2015
Medium: mixed media on aluminum, PVC
Dimensions: 186 x 296 cm (72 x 116 1/2 in.)
Acquired from Phillips, 2022
非常にスケールの大きな作品である。マカロンの作品には奇妙にデフォルメされた人物が無数に描かれているが、本作では非常に大きなサイズの画面に対して、描かれているキャラクターや事物の一つ一つはとても小さいため、特にその対比が効果的に表れている。大作にも関わらず、キャラクターには一人として似た者はいない。マカロンが一人一人のキャラクターに対して性格、表情、姿勢、役割、などさまざまな個性を細やかに空想しながら描いていることが伝わってくる。絵としては、惑星から赤い恒星らしき天体へ向かって無数のキャラクターたちが吹き上がってくる様子が描かれている。遠目に見ると巨大な植物が枝葉を伸ばしているようにも見える。コミカルな場面が画面のあちらこちらで繰り広げられ、マカロンらしい賑やかな世界観が広がっている。本作品の画面は非常に造形的に作られていることも特筆すべき点である。作品の天井に当たる赤い天体の部分はかなり全面に迫り出しており、実際に星の一部から切り出してきたかのような様相を呈している。また、下方にある青い惑星には歪なクレーターが見えるが、この部分も深いポケット状になっており、その内側を覗くとそこにも不思議なキャラクターたちが潜んでいる。
