combination-river flow 16
								
							 
							
								
									
									Year: 2022
								
								大きな波状で立体的に形成された隆起に、黄色〜オレンジ〜黄緑のスプレーがグラデーションを成している。大きく抜かれた白場が、画面に激しい断絶を作り出している。描画の技法がさまざまに異なる境界線が意図的に強く分断されているのもよくみて取れる。そのエリアごとの表情の差異が大きければ大きいほど、画面の鮮烈な印象が増していく。絵画の中で本らいある程度整合性をもって組み立てておかれるべき(そうでなくては絵画構成が破綻する)構図や空間性がものの見事に切り崩され、ネジ切れた風景の断片が折り重なっている。主に視覚だが、松村の作品を前にすると、錯視とはまた異なる様相で知覚が誤作動を起こしそうになる。存外、空間認識は容易に崩されてしまうのだという、人間の脆弱性に不安感すら覚える、強烈な作品である。
							 
						 
						
											 
				 
				
									
					
								
				
				
			 
			
			 
    
    
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