YUTAKA AOKI
青木豊

Untitled
1985年熊本県生まれ。2010年東京造形大学大学院造形研究科美術専攻領域を修了。光について思考する作品を制作している。絵画にせよ彫刻にせよ(美術作品以外の万物全ても同様だが)、光の中でその姿を顕にする。制作時、あるいは鑑賞時の照明条件や外光の影響によって、その表情は大きく左右される。青木はあえて、それゆえに「平面」とも呼ばれる絵画作品の平かな表面に起伏を造形する。まるでジオラマのように激しい凹凸が反射と陰影のコントラストを絵画面に作り出している。光が明るく当たれば色彩はより鮮やかに目に映り、影に重なる色彩は暗く沈む。普段私たちが目にしている「色」というものがかくも光の影響下に置かれているものだ、ということを青木の作品を前にすると気付かされることだろう。2012年には出身地である熊本市現代美術館において個展「外の部屋、中の庭」を開催、同館は青木作品も所蔵している。「絵画の在りか」(東京オペラシティ アートギャラリー、2014)、「VOCA展」(上野の森美術館、2016)、「熊本市現代美術館コレクション展 形が変わることで見えるもの(見えないもの)」(熊本市現代美術館、2016)など、美術館での展示も多数。現在、東京造形大学特任教授を務める。