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Year: 2012
Medium: wood, acrylic
Dimensions: 48 x 33 x 20 cm (18 7/8 x 13 x 7 7/8 in.)
Acquired from a private collection, 2024
2012年に開催された「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2012」において野外展示インスタレーションとして発表された彫刻作品群のうちの一点。作品の首に当たる部分が長い楔状になっており、発表時は大地に突き刺して展示された。加藤は2003年ごろから木彫に取り組んでいるが、屋外での展示例も多く環境や経年によって変化することもある程度想定されているだろう。本作も発表時の資料と比べて見ればアクリル絵具のわずかな褪色や木材が古びた色に変化してきているのがわかる。その佇まいが年月を経て生きながらえてきた実感を伴っているように見えるのは、なにもその形が人体を模しているからだけではないだろう。両腕を高く掲げたポーズは、歓喜するようにも怒気を含んでいるようにも感じさせるが、黒く丸い両目と同じように丸く窄んだ口の表情からはそのいずれの感情も読み取ることは難しい。