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untitled
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Year: 2012
Medium: wood, acrylic
Dimensions: 55 x 20 x 20 cm (21 5/8 x 7 7/8 x 7 7/8 in.)
Acquired from a private collection, 2023
加藤は絵画だけでなく彫刻も制作する。本作は2012年に開催された「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2012」において野外展示インスタレーションとして発表された。秋の野草が生い茂る中、加藤の作品は森の草木や土と一体化するように複数の木彫作品を設置した。大型の彫刻は樹木が横たわる作品の胴体を貫いて生えているように、本作を含む小品のいくつかは大地から芽吹くように。加藤の木彫作品は、いずれ生命が死して肉体は大地に還るように、自然の素材が経年で変化していくことも当たり前のこととして表現の射程に入れているだろう。頭頂に生えた大きな蕾は今にも綻びそうに見える。生まれるということは即ち他の何かの命を糧にして生きていくのだという循環を私たちに思い出させる。