BERNARD FRIZE
ベルナール・フリズ

Bitje
1949年サン=マンデ(FR)生まれ。あらかじめ用意されたプランに従って数名の人物が一枚の絵画を作り上げていく作品で広く世に知られることとなった。絵画の内容よりも、いかに絵画が表出するかというプロセスを重視した作品が多く見られる。結果現れてくる作品は、一見単純な構成ではあるものの、その数少ない手順の中において綿密な計画性と、「最適」を選び抜くために徹底した技術を追求していることが細部に観察される。近年取り組んでいるものに、明るい色彩がストライプ条に引かれた構成的な絵画シリーズがある。表層は丁寧にレジンで仕上げられており、滑らかな光を返している。虹色のように繊細に混じり合った色彩が筋を成している様子は、これが人の手によるものであることをしばし忘れさせるほど深い魅力を讃えている。フリズの作品は、絵画に予め与えられた制約(キャンバスはなぜか四角く、上下左右に囚われ、そして壁に掛けられねばならない)の中でこそ、無限の可能性を秘めているのだということを私たちに気づかせる。世界45カ国を超える主要美術館にコレクションされており、日本では国立国際美術館(大阪)が3作品所蔵する。