KENGO KITO
鬼頭健吾

big rip
1977年愛知県生まれ。2003年、京都市立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。既製の日用品や工業製品を素材として扱うインスタレーションや三次元的な要素をもった絵画作品などで知られる。特に、反射や透過といった光を取り入れた表現に特徴がある。初期の代表作である「quasar」では鏡に投射する映像を壁面に乱反射させるなど、活動の早い段階から作品の一部を光に依存させることで単なる「on canvas」の絵画形態から逸脱しようとしてきた。大掛かりなインスタレーションも手がけているが、色とりどりのフラフープを連結させる「hula-hoop」シリーズなどはまさに色彩と線そして光の造形物として存在する空間としての絵画そのものである。主な個展に「Lines 鬼頭健吾展」(2022年, 神奈川芸術劇場<アトリウム>)、「Full Lightness」(2020年, 京都市京セラ美術館)「Migration」 (2015年, 群馬県立近代美術館)など、国内外での実績多数。五島記念文化財団の助成を得て2008年より2009年までニューヨークへ、2010年から2012年の間は文化庁新進芸術家海外研修員としてベルリンで活動し、その後もベルリンに滞在を続けて2015年帰国。京都芸術大学大学院教授を務める他、MtK Contemoprary Art(京都)のディレクターとして数々の先鋭的な展覧会プログラムを手掛ける。国立国際美術館、豊田市美術館、高松市美術館などに収蔵されている。