VIK MUNIZ
ヴィック・ムニーズ

Mona Lisa, after Leonardo da Vinci from Gordian Puzzles
1961年サンパウロ(BR)生まれ。ファインアートの専門的な教育は受けていないものの、1983年に渡米、翌年NYに移って彫刻からキャリアをスタートさせる。現在では、基本的に作品の発表形態としては写真を用いるが、作家の制作行為そのものは写真に収められたさまざまなプロジェクトにある。「Pictures of Chocolate」(溶かしたチョコレートによって描く)、「Pictures of Soil」(土や石、砂などを用いて描く)、「Pictures of Dust」(塵や埃を集めて描く)、「Pictures of Diamond」(ダイヤモンドの粒子で描く)、「Pictures of Junk」(大量の廃材を集めて作る地上絵)など、およそ一般的な画材というものを用いることがない。しかし、作品を見れば精緻に「描かれている」と、まず間違いなく感じるだろう。近年のフォト・モンタージュあるいはコラージュに近い性質のアプローチも同様に、イメージの生成にあたって、およそ一般的な道筋を経ずに想像を超えたリアリズムを達成していく稀有な視覚的才能を有している。2001年49回ヴェネチア・ビエンナーレ・ブラジル館代表作家として大々的に紹介されたほか、キャリア初期から重要なインスティチュートでの個展を数多く開催しており、世界中の主要美術館に作品が収蔵されている。各国の芸術大学に招かれて講演や教壇に立つ経験も多い。