DAN FLAVIN
ダン・フレイヴィン
1933年NY(US)生まれ。1947-52年にカトリックの神学校で神職を目指すもアメリカ空軍に入隊。兵役に就いていた1954-55年にメリーランド大学が在韓米軍内で提供する教育プログラムで美術を学んだ。NYに帰還後、1956年にハンス・ホフマン美術学校およびニュー・スクール大学で短期間美術を学び、1957-59年にはコロンビア大学でドローイングおよび絵画クラスを受講した。1959-60年にはMoMA(NY)で守衛として働きながらソル・ルウィットやロバート・ライマンら同時代のミニマリズムのアーティスト達の知己を得た。1963年以降は一貫して、市販の10色(青、緑、ピンク、赤、黄、紫外線、トーン違いの白4色)の蛍光灯を用いて5つの形状(円と長さ違いの直線4種)によって構成される光の彫刻およびサイトスペシフィックなインスタレーション作品を制作。作品を宗教的解釈や特定の概念に帰属させることを拒み、光が空間に存在することそれ自体に目を向けさせることを希求したフレイヴィンだが、その思想の一方で多くの作品は敬愛する個人に捧げられている。1960年代NYのミニマリズムを主導した重要アーティストとして、世界各地に作品が遺されている。ダン・フレイヴィン・アート・インスティテュート(NY)、ドナルド・ジャッドが設立したチナティ財団(マーファ)、Dia:Beacon(NY)、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館(ベルリン)などでは大規模なインスタレーションが恒久設置されている。1996年没。