IVÁN NAVARRO
イバン・ナバロ

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1972年、サンチアゴ(CL)生まれ。1995年、Pontificia Universidad Católica(サンチアゴ)を卒業。ピノチェト軍事独裁政権のチリで生まれ育ったことで、国内経済の不安定な状況や政治的思想の統制などに由来する深刻な記憶を有し、それにアーティストの立場から言及することがナヴァロの制作動機の中核に置かれている。光の彫刻・インスタレーションを主に制作するが、そこに表されるダイレクトな政治批判や人権問題への視線は、作品の華やかさに反して重く厳しい。かつてのチリ政権が市民を統制させるために意図的な停電を用いたことを経験しているナヴァロの作品において、電気的な機構は抑圧と統制の象徴である。2009年の第53回ヴェネチア・ビエンナーレにおいてはチリ代表作家として参加した他、Towner Gallery(UK, 2009年)、Centro de Arte Caja de Burgos(ES, 2010年)、MoMA PS1.(NY, 2014年)、ブエノスアイレス現代美術館(2019年)など国際展への参加や美術館個展は多数。作品は、グッゲンハイム美術館(NY)、パリ国立現代美術財団、LVMHコレクション、ハーシュホーン彫刻庭園美術館(ワシントンDC)、ボストン美術館、韓国国立近現代美術館など国際的な現代美術コレクションに収蔵されている。