THEASTER GATES
シアスター・ゲイツ

Slaves, Ex Slaves
1973年シカゴ(US)生まれ。1996年アイオワ州立大学で都市計画、陶芸、宗教学の修士号(BS)を取得。2006年以降、シカゴのサウス・サイド地区で黒人コミュニティを再生する「ドーチェスター・プロジェクト」に取り組む。空き家を購入し地元で埋もれ消えゆくと思われたレコードのコレクションや書店から引き取った書籍を保管・活用するなど、地域文化を支えながらコミュニティの歴史を紡ぐ活動である。2015年には、シカゴ市から禁酒法時代の銀行の建物を1ドルで買い取り、大規模な改修を施し2018年アートセンターとしてオープン。シカゴ大学やアメリカ各地から写真や工芸品、レコードなどのコレクションを引き取り展示している。そうした大規模なプロジェクト推進者としての活動とともに、陶芸やインスタレーション作品創作の源となるゲイツの思想には、日本の「民藝」への共鳴がある。1999年に愛知県常滑市に滞在して陶芸を学んで以来、何度も来日しており、近年は日本の哲学とブラックアイデンティティを融合させた「アフロ民藝」に取り組んでいる。2015年アルテス・ムンディ賞6(ウェールズ、UK)をはじめ受賞歴多数。2021年には王立英国建築家協会名誉研究員となる。2012年ドクメンタ13、2015年第56回ヴェネツィア・ビエンナーレに招待され、2019年ウォーカー・アートセンター(ミネアポリス、US)、2020年パレ・ド・トーキョー(パリ、FR)、2021年ホワイトチャペル・アートギャラリー(ロンドン、UK)にて個展。2022年ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーの建築パビリオンを手掛け話題となる。「STILL ALIVE 国際芸術祭あいち2022」に参加。シカゴを拠点に活動。