untitled
Year: 2025
Medium: wood, wax, rosin, Kakishibu(persimmon juice)
Dimensions: 31.5 x 21.5 x 17.5 cm (12 3/8 x 8 1/2 x 6 7/8 in.)
Acquired from Empathy Gallery, 2025
ぬいぐるみのようなずんぐりとした可愛らしい造形で彫られている。角のある怪物のようにも、熊のような動物にも見える。二足で立ち、ぐるりと首を後ろに振り返えらせたポーズでこちらを窺っている。あんぐりと口を開けてとぼけた表情を浮かべる様子はなんともユーモラスだ。たとえこれが怪物であったとしても憎めそうにはない。矢部は人の内面の姿を表現するべく木彫を続けているという。このような姿で内面が表される人とは一体どのような人物なのだろうか。好奇心が掻き立てられる。作品の表面は柿渋で黒く燻んでおり、まるで古びた遺物のようなもの寂しさを感じさせる。ナタによる一刀彫りであるために造形は簡略化されているが、それは粗くしか削れない手法の単なる結果としてだけではなく矢部によって意図されたディフォルメでもあり、それによって荒々しい凄みと素朴な温かみが一つの像の中に同居する。人の内面とはかように単純ならざるものなのである。
© UESHIMA MUSEUM COLLECTION
本サイトに掲載されているデータは著作権の保護の対象となります。無許可での転載・転用はご遠慮ください。 Any materials on this website are protected by the copyright law. No reproduction without permission allowed.