manifestation
Year: 2020-2022
世界中を移動しながらコミュニティのあり方を問い続け制作を行ってきたムリーリョは、パンデミックに際し、故郷コロンビアの町で2020年３月から作品制作と人道支援活動に取り組んだ。2021年にコロンビアで起きた大規模な抗議活動と、それを封じようとする国家の暴力を目の当たりにし、その同じ時期に現地で描かれたペインティングが「マニフェステイション」シリーズであり、本作はその１点である。異なる場所、文化、時間を包括した作品がコラージュされた下地に、顔料を染み込ませ、作家の身体の痕跡を写す「エネルギーのダウンロード」を行い、さらに油彩で、太く力強い線と鮮やかな色の層を描いていく。ダイナミックで複雑なペインティングが完成する。それは「パンデミックにまつわる苦難の証人」でもあり、人間の尊厳を脅かすものへの抵抗を宣言するマニフェストでもある。
© UESHIMA MUSEUM COLLECTION
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