YNYNG-TOR-RNHD-13taPD-21KG/INS-5
Year: 2022
Medium: oil, marker on canvas, oil on fragments of wood frame
Dimensions: 92 x 160.4 cm (36 3/4 x 63 in.)
Acquired from rin art association, 2022
南の作品は、独自の「アルゴリズム」によって構成されている。南が作品を描く際、当然のことながらさまざまな事象が自身の内外を取り巻いている。鑑賞者にその意味が明かされることはないが、本作で言えば画面内に書き込まれている記号や図式のようなもの、それらが「アルゴリズム」そのものである。タイトルは本作の「アルゴリズム」を文字列として表したものということになろう。作家が何かをイメージする時、そのイメージは脳内においてどのように作り出されるものだろうか。現実のものを目で見て、それをその通りに描くとするにしても、何かしらの変換や構築を経ることなく現実空間のものは二次元的な表現へ写しとることは不可能である。南が言う、絵画を「アルゴリズム」で表現するという意味は、まさにその画家の内面で起きているイメージを絵画として変容させていく現象それ自体を描出しようと言うに等しいことである。本作の構成要素に額装用の規格材が着色されて配されている。キャンバスの図式、色面構成、それらと対応しているようにも感じられる。本作を真に理解するということは「アルゴリズム」の実行者である南のクリエイティビティの根源を理解することに他ならない。そのようなことが一体可能なのだろうか?ひいては、わたしたちを取り巻くあらゆる事象について、隣にいる友人や家族について、果たして真に理解し得ることなどあるだろうか?
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