TOMOKAZU MATSUYAMA
松山智一
1976年岐阜県生まれ。2000年上智大学経済学部を卒業後、2002年渡米、2004年 Pratt Insttitute(NY)コミュニケーション・デザイン専攻を主席卒業。NYの街で壁画を描くことからキャリアをスタートさせ、その活動が徐々に耳目を集めてナイキとのコラボレーションに至る。2019年にはNYのストリートでは聖地的な壁(過去にはキース・ヘリングやバンクシー、JRなどが描いた)として名高い「バワリー・ミューラル」を手掛けた。西洋と東洋の双方にある、文化的な属性に支配されがちなさまざまな象徴的モチーフを解体し、融合する。日本古来から用いられている伝統色に対して極めて現代的な蛍光色を組み合わせたり、花鳥風月の主題を西洋の類似する表象と置換してみせるなど、世界中の絵画の歴史や時代などのコンテクストを絶妙な手つきで再構築している。松山の最もティピカルな主題とされている騎馬像では従来ならば極めて強い支配と権力を表すが、松山のそれは権威的な表現からはむしろ遠ざかり、艶やかな衣装をまとった人物が野に遊ぶ様が牧歌的に描き出されている。国内外のギャラリー、美術館での個展多数。彫刻や壁画、インスタレーションなどでコミッションワークも数多く実施。ロサンゼルス・カウンティ美術館やサンフランシスコ・アジア美術館などの主要美術館のほか、マイクロソフト(USA)、USトヨタ自動車、ナイキ・ジャパンなどの企業コレクション、ドバイ首長国王室コレクションなど国内外の大規模な現代美術コレクションに作品が収蔵されている。