YAYOI KUSAMA
草間彌生

靴を履いて野にゆこう / Going to the Field with Shoes On
1929年長野県松本市生まれ。1949年京都市立美術工芸学校(現:京都市立銅駝美術工芸高等学校)を卒業。「無限の網(Infinity Net)」、「かぼちゃ」などのアイコニックな作品で世界中から敬愛され、紛れもなく現代日本における最重要作家の一人。幼少期から幻覚や幻聴に苛まれ続け、あらゆるものを覆い尽くすようなドットやネットは草間自身の心を守るべくして描かれている。1950年代後半には渡米し、キャリア初期には「ハプニング」(パフォーマンス)や、男性器を思わせる彫刻作品など、旺盛な制作を続け「前衛の女王」と自他ともに認める存在へと上り詰めていく。ジョゼフ・コーネル、ドナルド・ジャッドなどの当時のアメリカにおけるアートシーンの牽引者たちからの評価、俗にクレス・オールデンバーグに「ソフト・スカルプチュア」のインスピレーションを与えたと言われる先駆性は他に類を見ず、今現在に至るまで溢れ出る創造性は一向に枯渇する気配を見せない。1993年ヴェネチアビエンナーレ日本館代表、2011年〜2012年にかけて巡回展「YAYOI KUSAMA」はソフィア王妃芸術センター(マドリッド)、ポンピドゥー・センター(パリ)、テート・モダン(ロンドン)、ホイットニー美術館(NY)にて開催、人気を不動のものとした。ルイ・ヴィトンとのコラボレーション(2012年〜)ではデザイナーのマーク・ジェイコブスと協働。