NAMI OKADA
岡田菜美
岡田菜美
1991年群馬県生まれ。2016年多摩美術大学大学院修了。自身が訪れたことのある実在の場所を描く風景画を制作している。しかし、必ずしもそれは現実に即しているとは限らない。同じ風景を捉える人が二人いれば彼らの見ているものは必ず異なるものであるはずである。風景にしても事物にしても、それを見る人物の個人的な経験や感情によって異なる存在の仕方をする、と言い換えても良い。岡田の作品はそうした複層的な世界の認識を可視化するものである。東京ワンダーシード(トーキョーアーツアンドスペース本郷, 2016年)ほか、国内外での展示、アートフェアへの参加等多数。
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Title: one view No.35
Year: 2022
Medium: lacquer, acrylic on wood panel
Dimensions: 116.7 x 90.9 cm (46 x 35 3/4 in.)
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one view No.35
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Year: 2022かつて訪れた場所の景色を描いている。タイトルの「one view」とは「ある景色」という意味になるが、ある「一つ」の景色という意味ではない。同じ景色を見たとしても、人それぞれ感じるものは異なるだろう。そして事実、岡田の作品に表れているものは写実的な景色ではなく、多くのディフォルメや自然にはあり得ない色彩が用いられている。しかしながら、それらの特徴は必ずしも作家個人の「見え方」のみに由来しているのではない。その風景を前にした人々がそれぞれに抱くであろう多様性を包摂する「one view」であるからだ。個から普遍へと至る、帰納法的アプローチであると言える。
Medium: lacquer, acrylic on wood panel
Dimensions: 116.7 x 90.9 cm (46 x 35 3/4 in.)
Acquired from Gallery UG, 2022