MISHECK MASAMVU
ミシェック・マザンヴ
1980年ペンハロンガ(ジンバブエ)生まれ。抽象と具象の両方を行き来しながら制作を行う。独立以後のジンバブエにおける社会的状況の困難さ、政治・経済的な問題、それらに苦悩する民衆の一人として常に社会的なアプローチから絵を描く美術作家であろうとしている。ラフに重ねられた無数の筆致は画面を視覚的に抽象的なものへと導いていくが、直感的な怒りや苦悩の表れであるとも読める。具象的な対象を描きながらも、その直情的な筆がそれを具象的なイメージのまま置いておくことを許さない。2022年には国際芸術祭あいち2022において日本では初となる本格的な展示がなされ、同年、ベルギーのMuseum Dhondt-Dhaenensにおける第8回バイエニアル・ペインティングにおいては、南アフリカのキュレーターであるガビ・ンゴボと現代美術作家のオスカー・ムリーリョによるキュレーションで取り上げられている。ンゴボはあいち2022のキュレトリアル・アドバイザーも務めた。2020年にはペレス・アート・ミュージアム・マイアミでの個展および第22回シドニー・ビエンナーレ参加、2011年の第54回ヴェネチア・ビエンナーレではジンバブエ代表作家として紹介された。