Koka Kola #13
Year: 2024
Medium: mixed media: bayberry wood, gold leaf, ceramic, copper wire
Dimensions: 62 x 22 x 15 cm (24 3/8 x 8 5/8 x 6 7/8 in.)
Acquired from Meet Your Art Festival, 2024
コーラ瓶にヒマワリらしき花が三本生けられている。花器代わりのコーラ瓶は陶器でできており、花は木彫である。金箔を施しているが研磨が加えられていることで控えめな光沢を呈している。日本の仏教文化では常花と呼ばれる模造品の仏花を仏を祀る祭壇の脇に供える習慣がある。多くは蓮の花を模ったものに本作のように金色に施されたものを用いる。蓮は濁った泥中から清廉な花を生じ、その様子が俗世の煩悩を断ち悟りを開くことに重ねられる。転じて、常花によって聖俗の境界が引かれることをも意味するのだろう。本作では常花の形式を引用しながら、そこに用いられるモティーフがヒマワリやコーラ瓶に置き換わり、それによって大衆的なイメージに引き寄せられている。アトリエで実際に活けた花を模していく間にも、その花は絶えず枯れゆく。作家によれば、彫刻とは永続性へ向かう行いだという。コーラ瓶は大量消費・資本主義社会を象徴すれども神聖視されるようなものではない。しかし、そこにいっとき生けられやがて朽ちていく儚い花の一生を通して、そこに内在する美あるいは聖性を長谷川が見出し、その姿を彫刻によって留めたいと願った結果として本作はある。洋の東西を問わず宗教上の聖性や政治上の権威を表してきた彫刻の長い歴史があるが、しかし現代において私たちはそうした大きな力に抗し何事もない日々の中により優れた価値を見出すこともできる。本作を含むシリーズタイトル「Koka Kola」はイギリスのパンクバンドThe Clashの楽曲名から取られており長谷川がどのような態度で挑んだかが窺える。
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