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存在の鳥 323 (ツグミ) / A Bird in Its Existence 323 (Turdus Naumanni)
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Year: 2016-2018
Medium: oil on canvas
Dimensions: 162.2 x 130.5 cm (63 7/8 x 51 3/8 in.)
Acquired from SBI Art Auction, 2023
中村が2000年代の中頃から制作している「存在の鳥」シリーズ。「織桑鳥(フェニックス)」シリーズでは死と再生の象徴としての鳥をテーマとした制作を続けたが、本シリーズにおいて、鳥は飛翔という命題を背負った存在として扱われるに至った。鳥が空を舞う行動についてではなく、人を含むあらゆる存在が日々何かを超克しその生を生き抜いていく力を飛翔と呼んでいる。中村はある日、山頂から尾根を辿って下降して飛ぶ鳥を見たという。人の世はいつも災害や争いが絶えず起こる。その都度、私たちは希望をもって再生と発展へ向けて何度でも飛翔してきた。その飛翔は上や下や右や左に規定されるものではなく、真に自由な生への渇望である。象形文字や始祖鳥の化石などを参照して中村はいくつかの鳥の母型をつくり、それらを本シリーズで繰り返し描き続けている。「示差性の絵画」と自身が示しているように、中村の作品は一つの絵画作品によってではなく多数描かれるシリーズを通暁する中で蓄積されていく差異・類型の形成によって絵画で表現されるものの本質を見出そうとしている。本作においても、さまざまな色彩と荒々しい線描の重なりの中に、同シリーズ内の作品間で繰り返し共有されている鳥らしき図像が見出せる。完成された作品から中村が連想する鳥の品種名が副題として付けられる慣習だが、本作でそれはツグミである。