TAKESADA MATSUTANI
松谷 武判
1937年大阪市生まれ。大阪市立工芸高校(現・大阪府立工芸高校)で日本画を学んだ。60年代にはまだ新素材であり、美術作品の主素材として用いられることは稀であったボンドによって有機的なフォルムを追求した。具体美術協会に加わる。1966年に29歳でフランス政府給費留学生として渡仏し、以来現在に至るまで日本とフランスで活動。1980年ごろからは、鉛筆で画面を黒く塗りつぶした作品を制作。黒と白を基調とした静謐な色彩とボンドによる有機的で官能性を感じさせる造形によって、国際的に高い評価を受ける。主な個展に「波動・松谷武判展」(西宮大谷記念美術館、2000年)、「松谷武判展―流動―」(神奈川県立近代美術館、2010年)、「Takesada Matsutani. A Matrix」(ハウザー&ワース、2013年)、「松谷武判の流れ」(西宮大谷記念美術館、2015年)、「Takesada Matsutani」(ポンピドゥーセンター、2019年)、「松谷武判 Takesada Matsutani」(東京オペラシティアートギャラリー、2024年)など。また、2017年第57回ヴェネツィア・ビエンナーレのメインセクション「VIVA ARTE VIVA」に出展。作品は、ポンピドゥーセンター(パリ)、M+(香港)、ラショフスキー・コレクション(ダラス)、パリ市立近代美術館、国立ヴィクトリア&アルバート美術館、グッゲンハイム・アブ・ダビ、東京国立近代美術館、国立国際美術館、京都国立近代美術館、東京都現代美術館、神奈川県立近代美術館、兵庫県立美術館、大阪中之島美術館、芦屋市立美術博物館などに収蔵されている。