MASAYA CHIBA
千葉正也

基本的な構造物 #2 / Basic Structure #2
1980年神奈川県生まれ。2005年、多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻を卒業。千葉の描く絵画は、自ら制作したオブジェやアトリエの中に散財する所有物などを組み合わせたものを描いている。描写は写実性が強く、であるからこそ、そこに描かれたオブジェの汲み取れない意味や抽象的な構成などの不条理さが余計に際立ってくる。描き上げた作品を展示する際には、絵を描くために成した行為を再び繰り返すようにして、木材や鏡などを使って特殊な空間構成を作り上げる。千葉はおそらく見たままを描き、その絵がふさわしい状況において体験されることを目指しているに他ならないだろうが、その行為は極めて再帰性が強く、鑑賞者は常に千葉の作品に対して異邦者であることが強要される。「千葉正也個展」(東京オペラシティアートギャラリー, 2021年)、「αM 2018『絵と、』vol.4 千葉正也」 (GalleryαM, 東京, 2018年, キュレーション:蔵屋美香)、「MAM コレクション 006:物質と境界」 (森美術館, 東京、2017年)、「ふぞろいなハーモニー」(広島市現代美術館 / アート・ソンジェ・センター, ソウル / 関渡美術館, 台北, 2016-2017年に巡回)、「六本木 クロッシング 2013 展アウト・オブ・ダウト―来たるべき風景のために」(森美術館, 東京, 2013年)、「Mono No Aware. Beauty of Things. Japanese Contemporary Art」(エルミタージュ美術館, ロシア, 2013年)など多数。多摩美術大学絵画学科油画専攻准教授として教壇にも立つ。