DAIDO MORIYAMA
森山大道
1938年、大阪府生まれ。17歳で高校を中退、デザインに携わる仕事に就くも写真家を志し、1959年に岩宮武二のスタジオに入所。1961年に上京し細江英公のアシスタントとなり作品集『薔薇刑』制作において暗室業務を担当するなどの経験を積む。1964年に独立。1968年から1970年にかけては中平卓馬、多木浩二らによる同人雑誌『プロヴォーク』に参画(第2号目より)。この時期から、ノー・ファインダー撮影による崩れた構図やピントのズレ、高温現像によるハイ・コントラストかつ粒子の粗いプリントが「アレ・ブレ・ボケ」と評され、それまでの写真のオーソドックスを覆すラディカルな写真家としての評価が定着していく。
1999年にサンフランシスコ近代美術館での個展(その後メトロポリタン美術館等へ巡回)、2003年と2016年にはカルティエ現代美術財団(パリ)での個展を開催。また、2012年には写真家として影響を受けたウィリアム・クラインとの二人展がテート・モダン(ロンドン)で開催されている。2019年には写真のノーベル賞と称されるハッセルブラッド国際写真賞を受賞。主な作品集に、『にっぽん劇場写真帖』(1968年)、『写真よさようなら』(1972年)、『犬の記憶』(1984年)、『Daido-hysteric』(1993-1997年)、『新宿+』(2002年)、『ハワイ』(2008年)などがある。HYSTERIC GLAMOUR、Supreme、COMME des GARCONSなどファッション業界との協業を数多く展開。東京国立近代美術館、国立国際美術館(大阪)、東京都写真美術館などの国内主要美術館のほか、スミソニアン博物館(ワシントンD.C.)、テート(ロンドン)、サンフランシスコ近代美術館、カルティエ現代美術財団(パリ)、ゲティ美術館(ロサンゼルス)など海外の重要なインスティテュートが所蔵する。