TORU KUWAKUBO
桑久保徹
1978年神奈川県生まれ。2002年、多摩美術大学絵画科油画専攻を卒業。活動初期には、自らの中に架空の画家を作り出し、その画家によって描かれたものを作品として発表していた。桑久保にとっての理想的な画家像なのだろう、ゴッホやムンクら印象派以後の近代画家を演じることで桑久保は絵画史のオルタナティブを示している。現代からすれば古い時代の技法や技術をなぞりながら、過去の巨匠たちと桑久保自身の見たヴィジョンを重ね合わせている。2020年には自身初となる美術館個展「A Calendar for Painters without Time Sense. 12/12」が茅ヶ崎市美術館で開催された。その他、「サイト-場所の記憶、場所の力-」(広島市現代美術館、2013年)、 「東京画 Ⅱ:心の風景のあやもよう」(東京都美術館、2013年)、「VOCA 2012」(上野の森美術館、2012年、奨励賞)、「アーティスト・ファイル2010 現代の作家たち」(国立新美術館、2010年)などの展示がある。作品は、公立館としては高松市美術館、また、国内外の多数の著名プライベート・コレクションによって所蔵されている。