AKIRA ISHIGURO
石黒昭
1974年神奈川県生まれ。内装工事で壁や家具に大理石等のデコラティブペイントを施す職人として経験を積み、その技術を生かしたペインティングの作品を2007年頃より発表。30代からアーティストとしてのキャリアをスタートさせた。〈GRAVITATIONAL FIELD〉(重力場)と名付けられたシリーズの絵画は、大理石や御影石などの質感が、本物の表面を貼り付けたと見紛うほどにリアルに描かれ、その超絶技巧とオリジナリティが高く評価された。石黒は大理石を描く際、常に重力を強く意識しており、石に凝縮された地球の重力と時間を描いた風景画と言えるだろう。人新世の地層を描いたシリーズ〈Marblesque〉で新たな地平を切り拓き、現在最も注目を集めるアーティストの一人である。埼玉県在住。